「敬老の日」っていつの間にか当日を迎えていたことに気づいて、焦ってしまうこともありますね。
それもそのはず、「敬老の日」は毎年日付が変わるのです。
「敬老の日」はなぜ毎年変わる?
「敬老の日」は毎年9月の第3月曜日に設定されています。
2002年までは9月15日が「敬老の日」と定められていましたが、2003年から9月の第3月曜日に変更されました。
これは「ハッピーマンデー制度」の導入によるものです。
「ハッピーマンデー制度」では祝日を毎年同じ曜日に設定することで、週末が長くなるようにしています。
「ハッピーマンデー制度」が適用されている「敬老の日」は、「国民の祝日に関する法律」により年間16の祝日の1つとして定められています。
今年の「敬老の日」はいつ?
2024年の「敬老の日」は9月16日(月)です。
土日が休みの方にとっては3連休となります。
また、9月22日(日)は「秋分の日」、9月23日(月)は「秋分の日の振替休日」です。
9月14日(土)~9月16日(月)の3連休と9月21日(土)~9月23日(月)の3連休の間に休みをとると、シルバーウィークは最大10連休となります。
「敬老の日」の起源や由来は?
「敬老の日」の起源や由来には諸説あります。
一つは、聖徳太子が「悲田院」を作った日に由来するという説です。
「悲田院」は仏教の慈悲の思想に基づき、貧しい人や孤児を救うために作られた施設で、養老7年(723年)に設置されたという記録が残っています。
二つ目は、元正天皇が養老の滝に行幸した日に由来するという説です。
岐阜県の「養老の滝」で貧しいきこりが滝の岩間で汲んだ湧水を老いた父に飲ませたところ、たちまち若々しく元気になったという噂が都へと伝わりました。
そこで元正天皇が「養老の滝」を行幸した日が717年9月15日とされています。
三つ目は、「としよりの日」を起源とする説です。
兵庫県多可郡多可町八千代区(旧野間谷村)において、9月15日は「としよりの日」として地域でお年寄りを敬う日として定着していました。
それが全国へ広がり、「敬老の日」の制定につながったと考えられています。
「としよりの日」が始まったのは1947年なので、他の説と比べるとかなり近年の話です。
どの説も9月15日だったとされていますが、「としよりの日」は農閑期にあたり気候も良いことから9月中旬にしたという理由も伝わっています。
制定理由もはっきりしている「としよりの日」に比べると、「悲田院を建立した日」や「元正天皇が養老の滝を行幸した日」が9月15日というのは信憑性に欠けるように思えますね。
「敬老の日」が制定されたのは1966年のことです。
兵庫県多可郡多可町八千代区では、1985年に「敬老の日提唱の地」と刻まれた高さ約2mの石碑が建立されています。
したがって「敬老の日」の起源は「としよりの日」に由来するという説が最も有力と言えるでしょう。
「敬老の日」の意味とは?
「国民の祝日に関する法律」において、「敬老の日」は「多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う日」として定められています。
一般的には高齢者を敬う気持ちを込めて、家族で集まったり、プレゼントを贈るなどして祝う習慣があります。
対象となる「老人」の年齢に決まりはなく、高齢者全般を敬う日です。
家族や地域で高齢者を敬う気持ちを持つことが、「敬老の日」の意義と言えます。
「敬老の日」にはみんなで集まって、お祝いしてみてはいかがでしょうか。